法科大学院の入学者がまた減った

 また、法科大学院の入学者が減りました。

 平成30年の入学者数は1621人で、昨年の1704人より82人の減少です。

 ピークだった平成18年の5784人から、毎年着実に減ってきており、いったいどこまで減り続けるのか。下げ止まる気配がありません。

 現状、司法試験の合格者数は1500人程度ですが、この人数が早晩維持できなくなることは確実でしょう。

 日経新聞は、志願者減の理由を「司法試験合格率の低迷」と言っていますが、すでに司法試験が選抜機能を果たせているかは大いに疑問があります。

 昨年までの滞留者や、予備試験合格者を含めて、はじめて、一応の競争が生じているという状況でしょう。

 法科大学院擁護派は、司法試験合格者数を増やしたい(最低でも維持)のだと思いますが、予備試験は制限したいと考えているはずです。

 しかし、予備試験がなければ、法科大学院卒業生だけでは、司法試験の合格者数を現状維持することすら絶望的でしょう。かといって、予備試験の間口を広げれば広げるほど、法科大学院には存在価値がなくなってしまいます。

 これほど八方塞がりという言葉が似あう状況も、なかなかありませんね(笑)。

 

 とりあえず、弁護士資格に昔のような価値はなくなったのだから、法科大学院そのものを廃止できないのなら、せめて、もっと学生に優しい制度に変えてはどうでしょうか?

 たとえば、法科大学院在学中に司法試験を受けて、合否も決まるようにするとか。

 卒業した年の5月が試験ですが、これだと、卒業後、無職の状態で試験に臨まなければなりません。就職してすぐ、1週間も司法試験のために休みを取るなんて不可能ですから、職がある状態で司法試験に臨むなんて不可能です。しかも、合否が分かるのは、その年の9月でしょ?民間企業との併願なんて、どう考えても無理ですよね。

 なんか法科大学院卒業生が民間企業で求められているようなニュースも流れていますが、それをアピールするのは、現行制度と矛盾しています。

 本来なら、法曹養成制度として始まった制度なのですから、法曹以外の進路を示して、人が来てくれると思うこと自体、甘え以外の何物でもありません。しかし、会社員や公務員の進路と併願できる状態を作るのは、リスクを軽くするという意味では、志願者を増やす効果があるんじゃないですかね。