なぜ日本からGoogleが生まれないのかという不遜

 今回は、ちょっと居酒屋談義的な話題を。

 

 「なぜ日本からGoogleが生まれないのか」ということを真面目に言ってしまう人がいますよね。日本企業や政治のダメなところを指摘した後、だからGoogleAppleなどの巨大企業が日本から生まれないのだと続きます。まるで日本企業や政治に根本的な欠陥があり、GoogleAppleが生まれないのがその証拠だとでも言いたいようです。

 これ、聞くたびに、思うのですが、GoogleAppleAmazonFacebookTwitterも、全部アメリカの企業なんですよね。要するに、イギリスもフランスもドイツもフィンランドもインドも中国も韓国も、どの国も、GoogleApple等の企業を輩出できていないわけです。だったら「なぜ日本からGoogleが生まれないのか」ではなく、「なぜアメリカだけがGoogleを生むことができたのか」を問うべきではないでしょうか。

 確かに、日本は、かつて世界第二位の経済大国でしたが、いまは中国に抜かれています。中国にできていないことが、日本ならできるのではないかというのは、いまや不遜というべきでしょう。

 

 それに、近年、東芝やシャープ等、日本の名だたる企業からは、悪いニュースしか聞こえてこないような印象を受けますが、世界的に名の知れた企業で成功しているところもあります。それは任天堂です。

 絶対コケると予言され、発売前は株主の評価も高くなかったニンテンドースイッチですが、発売してみるとバカ売れで、店頭で簡単に入手できるようになるまで1年を要しました。株価もうなぎのぼりで、庶民が買える株ではありません。

 ファミコン発売以来、ゲームメーカーとしての歴史は長く、世界的に知られており、日本発祥の企業として、今も新しい成功を収めているのですから、地球の裏側のGoogleAppleに学ぶ前に、まず任天堂の成功を研究するべきではないでしょうか。

 いちファンとして、任天堂を見ていると、今の日本企業(というか日本社会全体)に欠けているものを非常に大事にしているように見えます。現場の技術者・クリエイターが偉い、新しいことにチャレンジする、あくまで子供の玩具であるという理念を守る、過去の遺産を食いつぶさない。

 「なぜ日本からGoogleが生まれないのか」ではなく、「なぜ日本企業は任天堂のようになれないのか」を考えて欲しいものですよ。