弁護士になって良かったこと6つ

 もうすぐ司法試験の合格発表です(今年は9月11日!)。

 今年は、何人受かるのでしょうか?

 やはり1500人は堅持するのでしょうか?

 それとも、減少に転じるのでしょうか?

 志願者は年々減少しているので、合格者数を維持すると、合格率は上がります。

 端的に言えば、合格するのが簡単になっていくということですね。

 そして、弁護士の数の増加には歯止めがかからないということでもあります。

 すでに、司法試験に合格したのは過去のこととはいえ、現役弁護にとっても、興味を持たざるを得ない話題です。

 弁護士の増員ペースは、今後の競争環境にダイレクトに影響しますからね。

 そして、これから業界を目指すべきか逡巡している若者にとっても、ひとつの重要な要素に違いありません。

 合格者数が減らされるなら、合格しにくくなるので、目指すのを止めようという人もいるでしょうし、逆に、合格者が減るからこそ、弁護士になる価値があると考えて、目指そうとする若者もいるかもしれません。

 いずれにしても、あまり急激なペースの増員は好ましくありませんが、優秀な若者が目指してくれなくなるのも困りものというのが、現役一同の共通意見だと思います。

 

 そこで、今回は、弁護士を目指す若者に向けて、そして、司法試験の合格発表を控えた受験生に向けて、私が弁護士になって良かったことをお伝えしたいと思います。

 弁護士を目指すべきかどうか、迷っている若者は、参考にしてみてください。

①同業者には理屈で話せる人の割合が多い

 当然かもしれませんが、職業柄、論理的に正しいことを尊重する人が多いですし、高学歴の人が多いので、話が通じる人の割合が多いと感じます。

 もちろん、憲法だ、人権だと、イデオロギー色が強い活動をしている人については、どこか教条主義的なところを感じることもありますが、実際に話してみると柔軟性を併せ持っていることが多いです。

 少なくとも、その辺の民間企業に勤めるよりは、論理が尊重される世界に生きることができるでしょう。

②業界の年齢構成がピラミッド型で若手が多い

 昔、司法試験は500人くらいしか合格できない試験でしたが、徐々に増やされ、司法制度改革で激増しました。

 これにより、業界の年齢構成は、若手が多いピラミッド型になっています。

 どこにいっても高齢者が多く、上の世代の価値観に合わせなければならない日本社会において、若手が多い業界というのは、それ特有の居心地の良さを感じます。

 残念ながら、弁護士会は、まだまだ年齢が上の先生が主導していて、硬直的で、旧態依然としたところもあるみたいですが、このまま若手の増加が続けば、自然と変わっていくのではないでしょうか。

③自分の裁量で仕事ができる

 これも当然かもしれませんが、専門職の価値というのは、その専門知識にあるので、弁護士が上からの命令に唯々諾々と従って仕事をするということは、ふつうありません。それでは、専門家である意味がないからです。

 クライアントはもちろん、事務所のボスであっても、そのような態度は望んでおらず、自らの知識と判断で仕事をすることを求めます。

 もちろん、これは当業界の弱点でもあり、他業界に比べ、若手の育成体制が整っていないという現実もあります。

 しかし、自身の裁量で仕事ができるというのは、専門職の醍醐味でしょう。

④士業は究極のスモールビジネス

 弁護士よりも、会社員か公務員の方が良いという意見もあるところですが、士業というのは、仕入れがなく、在庫を抱えずに済み、開業費用も低額です。

 独立したら、それはそれで非常に大変で、ストレスフルな部分もあるでしょうが、いつでも独立できるという意識があれば、労働のストレスは緩和されるでしょう。

 近年、弁護士間競争が激化し、仕事のない弁護士があふれていると言われていますが、他業界よりも競争から隔離されているため、うまくやれば儲かるという夢もあります。

⑤法律の専門家は生きていく上でも強い

 世の中には、法律以外にも、いろいろな規範(ルール)があります。

 社会常識と呼ばれるものであり、場面によっては、立場の弱い者は立場の強い者に従うというのも、その中に含まれます。

 しかし、法律には、力関係で強い立場の人を優遇して良いとは書いていません。法の下には何人も平等なのです。

 弁護士の頭の中には、上下関係などのしがらみを度外視して、何が正しいかをジャッジする法律という規範が詰め込まれています。

 これは、世の中を渡っていく上で、自身の正しさの拠り所となり得るので、強力な武器になるでしょう。

⑥独立したら時間が自由になる

 あくまで自営業なので、将来の売上げは分かりませんから、むしろ、仕事の来るうちは制御せずに働き続けなければならないという人もいます。

 しかし、心理的には、そういう側面もありますが、実際には、労働時間で管理されている会社員と異なり、仕事がなければ、事務所にいる必要はありません。

 単に気分が乗らないというだけで家で寝てても自由です。

 同じ自営業でも、取引先との関係から、時間拘束性が強い業種もあるでしょうが、弁護士の場合、そこまでではないと思います。

 

 私は弁護士になって良かったと思います。

 弁護士の増員は止まらないので、今後、この仕事を選んだことを後悔するときも来るのかもしれませんが、だからといって、将来が安泰な別の仕事も思い浮かばないので。

 ちなみに、公務員は割と安泰だと思いますが、就業時間中に、パソコンでネットサーフィンできない仕事は、私には無理です(笑)。